2018年03月29日

スフマート染色で小銭入れ

先月は、グレー(単色)と紺色(+空色)でラウンドファスナーを手染めしましたが・・・、

これまでは靴も含め刷毛を使って染めましたが、今回は指と布を使った方法で小銭入れを作ってみることに。

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まずは黄色+茶色・・・。

最初は黄色を段階を経て入れていき、次第に茶を混ぜながら色を重ねていきます。

この様な染色方法を単に“ぼかし”とか“スフマート染色”といい、古くはダ・ヴィンチのモナリザなどにも使われていた絵画の技法のひとつです。

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もう片方は、黄土色+牡丹の合わせ技・・・。

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こちらは、マチ部分ですね・・・。

一番手前のモノは空色の単色ですが、やはり“ぼかし”をいれてます。

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こんな感じで組み立てて・・・、

本来はミシンで一気に縫い上げる予定でしたが、茶系のモノはアルコール染料を使った影響か、革がやや堅くなっておりミシンで縫いにくくなってしまったので、

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最後の胴回りのみ手縫いをしていくことに・・・。

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チクチクチク・・・。

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こちらは、紫+黒を入れてます。

以前靴を染める際、グレー+黒で失敗し、結果真っ黒にしてしまったので、今回は慎重に・・・。

しかし慎重すぎて、結果あまり黒が反映されておりませんが・・・。

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イメージとしては、全体的にもっと明暗をはっきりと出したかったのですが・・・。

前回のラウンドファスナーに関しては、色が入りすぎてしまいましたが、今回は逆に少し弱かったようです。

ただ、大分感じがつかめてきたので、次回は理想的な色が出せそうな予感・・・。

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こちらは“黄”+“茶”(アルコール染料)。

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こちらは“黄土”+“牡丹”(水溶性染料)・・・。ギブソンのレスポールをイメージしてみました。


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こちらは“空”(水溶性)単色・・・。
前回、これに“紺”を入れて濃くなり過ぎたので今回は単色で染めてみましたが、やや深みが足りないですね・・・。

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右の“紫”は後半“黒”を入れているのですが、ちょっとビビってしまったのか、メリハリが弱いかな・・・。

いずれにしても、前回・今回でかなり要領は掴めてきましたので、次回更に理想に近づけていこうと思います。

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2018年03月13日

春らしい色合いで再度チャレンジのハンドバッグ

歴1年、昨年の暮れに黒のハンドバッグを完成させたTさん。

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次は色違いで、同じようなタイプのハンドバッグを・・・、より完成度を上げていきます。

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前回とほぼ同じ厚みですが、少し堅めの革を選択・・・、シボも以前より細かめのタイプですね。

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前作同様、かっちりとしたフォルムにするため、0.8oのボンテックスを心材として使うようです。
ただ、前回の経験を活かし、若干手順を替えて進めてみます。

なかなか研究熱心ですね。

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形としては、分割の通し胴で、マチは“帯マチ”、そして入れ口は“天マチ”スタイル・・・。

更には“アオリ”と言って、開口部は2つ以上に分割されていて、本体の口はファスナーで開閉でき、それ以外の口はオープンにしてある構造です。

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ヘリ返しやミシンステッチもかなり上手ですね〜! かばん歴1年とは思えぬクオリティです。


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最後に“帯マチ”周りを縫い付けて・・・、

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完成〜!

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春らしい色合いのハンドバッグが仕上がりました。

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※スミマセン、出来はいいのに、写真がブレブレで・・・。

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因みにこちらが前作・・、季節や洋服に合わせて使い分けできそうですね。

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posted by tomo at 15:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 教室・工房

2018年03月08日

ダレスバッグ作りB〜縫製から完成編

さて、それぞれのパーツの下処理が済んだのでいよいよ組み立てです。

ダレスバッグ縫製@.jpg

まずは底マチと横マチを縫い合わせていきます。

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この辺りはミシンでも縫えなくはないのですが、今回は全て手縫いにて進めることに・・。

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その後、内部の仕切り板をマチの革で挟み込むようにして糊で留め、縫い進めます。

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革には既に菱目抜きで穴が空いていますが、中仕切り板にはこの段階ではまだ穴が空いていません。
なので、このように革の穴をガイドにしながら菱目キリで仕切り板に穴を開けながら縫い進めていきます。

右利きの場合、右手側からキリで穴を開け・・・、

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そのキリを抜きながら左手の針をまず差し込み・・、

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右手側からも針を通します。

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この時、左右の針の位置関係(今回の場合左手が下で右手が上・・)をずっと繰り返して縫い進めていくことが重要です。

同じルーティーンを繰り返していかないと、綺麗な縫い目にならないからです。

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中仕切り板とマチが縫いあがりました。

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その後は前・背の胴を貼り合わせ・・・、


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同様にチクチク・・チクチク・・チクと・・。

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最後は、胴口周りに口金を貼り合わせ・・・、

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またしてもチクチク・・・チクチク・・チクチク・・・・・・・・・・。

この手縫い作業・・・、大変そうに見えるかもしれません・・・。
いや実際大変ではあるのですが、やったことのある人はお分かりだと思いますが、なぜか止められません。

多分、作業中大量のドーパミンが出ているからだと思います。

以前も書いたことがありますが、中国のメダリスト達は休憩時間を使って刺繍や手編みを積極的に行っており、それが選手のパフォーマンスを上げる重要な要素として認められ、強化合宿等のプログラムに取り入れられているとのこと・・・。

また逆にドーパミンが低下すると、物事への関心が低下します。ドーパミンの不足による病気にはパーキンソン病があり、運動の調整や姿勢の維持、さらに多様な自律神経症状が出る病気として知られています。

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ということで、完成〜!

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ただし、綺麗なステッチにならないと逆にストレスを感じますので、正しい基礎知識で是非チャレンジしてみて下さい。

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posted by tomo at 11:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 鞄・小物作り