一般的にはもう少し大きいのですが、今回はサンプルということもあり、やや小さめに設定・・・。

断面の磨きが出来ない革質なので、心材をベースに“ヘリ返し”で仕上げていきます。

ですので、8o程のヘリ返しシロを採り“ゼロ漉き”+“段漉き”と2回に分けて漉きを施しております。

前・背胴には今回0.8oのボンテックスを心材として使ってみました。

金具の根革には、同じ“パビラス”の茶を使ってバイカラーで・・・。

根革部分だけは先に手縫いを施しておきます。
なぜなら裏地を付けてからだとステッチが裏地側に出てきてしまうためです。
同様の理由で、ダレスバッグの場合ここでベロを留める為の錠前を付けなければいけないのですが・・・、
この錠前をなかなか買いに行けず、(というか買う機会はいくらでもあったのですが・・・ずっと放置状態にしてしまって・・・)2年程空いてしまった、というのが真相です。
こちらは底マチ部分・・・。

多くのダレスで見られるのが、バッグ内部の仕切り板部分・・・。
この仕切りを底・横マチと一緒に縫っていくのですが、元厚のままだとかなり厚みが増し、作業効率・見た目ともに悪くなりますので、このように“部分漉き”を施しておきます。

このように漉き機の“抑え”を25oのモノに替えて・・、

こんな感じです。
最初は通常の漉きの仕方とは異なりますのでチョット難しいですが、慣れてしまえば・・・、
生徒さんでも何人かはこのパターンで漉きを行っております。
この部分漉きをマスターできると、かなり製作できる作品のバリエーションが広がりますので、まだの方は是非チャレンジしてみて下さい。

横マチの2枚も同様に漉いていき・・・、

裏地を貼り付け、それぞれのパーツの裁断作業は終了となります。
次回、いよいよ縫製作業へと入ってまいります。