今回は“磨き”ではなく、“ヘリ返し”で進めるということで以前ご紹介しました。
ヘリ返しにも2通りあって、返された裏面が裏地に覆われて完全に隠れてしまうパターンと、裏地を巻き込むことでヘリ返された裏面が見えてしまうパターンとがあります。
一般的なカバンや靴ではほとんどが前者のパターンなのですが、お財布等の小物ではあまり厚みを出せないので、後者で進めたものも多く見受けられます。
後者の場合は見た目も重要になってくるため、少し技術的に難しいのですが、この技法を一般的に“菊寄せ”といいます。
で、今回は難しい方の後者、“菊寄せ”に挑戦することになっております。

いきなり本番、というには少し難しい技なので、まずは練習です。

財布に見立てた革と心材をいくつか用意し、本番さながら猛練習・・・・。
菊寄せには、本来“刻み捻”という専用の道具があるのですが、切れなくなった包丁でも代用可能です。

おっ!四隅 × 2枚 つまり8回ほどの練習ですが、いい感じに仕上がってきましたね〜。
今回は、この“菊寄せ”といい、風琴マチの一種・“渡りマチ”といい、小技満載の長財布になりそうです。

ということで、早速本番へ・・・。

最後にグルリを縫い上げて・・・、

完成〜!


こちら、初チャレンジの“渡りマチ”・・・。

菊寄せも、初めての割には上手に出来たのではないでしょうか。

お父さん、喜んでくれるといいですねっ!