2017年03月21日

ダンディSさん追っかけ記録@(カメラケース編)〜革小物でも吊り込みはするんですっ!の巻

靴もカバンもおおよその作り方を理解してこられたダンディSさん・・・。

SさんカメラケースN.jpg

ハンドソーンウエルトの靴(ブーツ)を作って以来、すっかり“手縫い付い”てしまったSさんですが、今作も総手縫いにて・・・、

Sさんカメラケース@.jpg

こんな感じの“カメラケース”を作りたいというこで、今回ご登場いただきました。

以前、ご家族の方が使っていたというヌメ革の“残り革”を利用したい、ということで、経費削減です。

SさんカメラケースO.jpg

これをご自身で“いい感じ”に染めてみたいということで、染にも初挑戦です。

SさんカメラケースH.jpg

こちらが今回の型紙・・・。ちゃんとご自身のカメラを採寸してます。

で、Sさん、気になったのがレンズの出っ張り部分(上のサンプル写真・左側のふくらみ部分)・・・。どうしてもここの構造がイマイチよく分からないとのこと・・・。

実は、ここは以前やった靴づくりの技術が役に立つところ・・・。そう“吊り込み”をするんです。
靴の場合は、“木型”というものに革を添わせて、いわゆる“癖付け”をするわけですが、このパーツもその要領で仕上げていきます。

で、Sさんのカメラのレンズ部分を採寸をしてみると、なんとっ!・・、

SさんカメラケースA.jpg

これが、丁度“いい感じ”のサイズであることが判明〜。そう革の“コバ磨き”に使う木製ヘリ磨き・・。
ということで使っちゃいましょっ!

革を水で濡らして早速つり込み〜※生憎吊り込み状態の写真撮り忘れてしまいました・・・。

SさんカメラケースB.jpg

メンダコ.jpg

なんだか、“深海生物っぽい”感じに仕上がってきましたよ。

SさんカメラケースD.jpg

で、深海生物の触手?か足っぽいところを“ゼロ漉き”にして・・・、

SさんカメラケースC.jpg

パコッっと・・、

SさんカメラケースJ.jpg

こういうことですね。

SさんカメラケースI.jpg

でもって、裏を貼って・・・、

SさんカメラケースK.jpg

3oピッチの菱目貫きで穴を開け〜の・・・、

SさんカメラケースL.jpg

チクチクチクと・・・。

次回はカメラ本体の土台部分を仕上げていきます。

2017年03月19日

ハーブティーで喉お大事に・・・。

今年もありがたいことにバレンタインのチョコを頂いたので、毎年恒例ですがお返しの品・・。

夜明けのハーブティ@.jpg

ご近所、“クリオロ”さんのハーブティです。

お湯を注ぐと・・・、
夜明けのハーブティA.jpg

こんな感じで鮮やかなブルーに・・・。

夜明けのハーブティB.jpg

で、少し時間が経つと、紫へと変化し・・・、

夜明けのハーブティC.jpg

レモンをチョット絞ったりすると、明るいピンク色へと変わっていきます。

その名も“夜明けのハーブティ”・・・。
シャレオツ〜!! いかにも女子受けしそうでしょっ!

ということでこちらは、先日手縫いのショルダーを完成させたKさん・・・。

Kさん手縫いショルダー@.jpg

前回同様、苦手な?ミシンを避け全部手縫いにするため、コツコツと穴あけ作業・・・。

Kさん手縫いショルダーA.jpg

ハトメの金具を取り付けて、

Kさん手縫いショルダーB.jpg

完成〜!

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全て手縫いだけで仕上げました〜。ミシンも練習してね・・・。

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ちょっとストラップのステッチが目に“ちかちか”するような、しないような・・・。

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そういえばKさん、先週は“天龍源一郎”バリの喉の潰れ方だったので、このハーブティー飲んで養生してくださいな。

天龍さん.jpg

ほぼ聞き取り不可!

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※因みにこの人は天龍さんのお友達・長州さん・・。
posted by tomo at 16:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 教室・工房

2017年03月16日

鞄づくりの基本@〜革の裁断編

初心者の方に鞄を作っていただくために、教室では段階ごとに様々なご説明をし、実際にこちらでやって見せてから実践をしていただいてます。

覚えることも多いので、生徒さんにはノートをご用意いただきメモを取っていただいております。・・・が、自分も昔そうだったんですが、自分のノートなのに後から読み返してもイマイチ“???”なところが出てきたりします。

ということで、このブログで新たに“鞄づくりの基本”というカテゴリを設けてみました。

目的は、教室で初めて行う作業を後で見返してみたり、復習してみたり、といったところでしょうか・・。
“よしっ!復習するぞっ!!”と、大上段に構え、わざわざノートを手元に用意してやるというのは大変でしょうから、電車での移動中とか、チョット暇を持て余した時や気が向いた時なんかに、スマホで写真や動画と合わせて気軽に見ていただければ・・・、と思っております。

ということで、第一回目は、“革の裁断編”です。

革を裁断する際には、単なる直線であれば定規で、また曲線があればあらかじめ用意した型紙を革の表面(銀面ともいいます。)に乗せ、文鎮などを使ってしっかりと固定します。

革の裁断@.jpg

そして、銀ペン(文字通り銀色のインクのペンで消しゴムで消せるインクです。)でしっかりと型紙の形に添わせて線を書き込みます。
※タンニン革やスウェード素材等、銀ペンが消えにくい革では、目打ちなどを使って表面に跡を付けることもあります。

革の裁断A.jpg

銀ペンはボールペンですので、ご覧の通り比較的線が太いことが分かります。(幅約1o程)
なので後述しますが、裁断の際には“線の内側(本体側)”に刃先を添わせて切ることが重要です。

次に革切り包丁です。
持ち方はこんな感じで・・・。

革の裁断B.jpg

少し手前に傾けて切っていきます。
革切り包丁は、主なものは刃幅が24o〜36oありますが、実際に革を切っている部分は手前の刃先だけです。

革の裁断C.jpg

刃先がテーブル水平面に対して15度〜30度位が理想的ですね。

革の裁断D.jpg

また正面から見た場合・・・、

革の裁断E.jpg

こんな感じで外側(右利きの場合右側)にやはり少し傾けて切るのが良いですね。

革の裁断F.jpg

なぜなら刃先(切れ刃といいます)は図のように少し斜めになっていますので、革の断面が垂直になるようにカットするためには、切れ刃が垂直になった方がいいからですね。
※特にタンニン鞣しの革等、後でコバに磨きをかける場合は、断面が斜めになると綺麗に磨けないことがあるのでより注意が必要です。

革の裁断G.jpg

裁断後は、こんな感じで切り落とされた側に銀ペンの線が残っていることが重要です。※本体側に銀ペンの線が残っているということは、約1o大きいサイズになっているということです。

一つのパーツだけでしたら1〜2oというのは誤差の範疇ですが、これが4〜5枚と貼り合わされていくことを考えると、かなりサイズが変わってきてしまいますので、お気を付けください。


ということで、短いですが動画をアップしてみました。



カーブ(曲線)などは、包丁の向きを変えるというよりも、革を回転させるようにし、常に自分の身体の方に包丁を引き寄せながら切進めるのがコツといえばコツですね。

posted by tomo at 20:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 鞄づくりの基本

2017年03月02日

Sさん、ダレスバッグが完成〜!

前回、ご友人のパンプスを作成していたSさん・・・。

Sさん復帰@.jpg

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確か1月にこのパンプスを完成させていたと思うのですが・・・、

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あれから僅かひと月程なのに、

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もうこのダレスバッグを完成させてしまいました!

ご自宅で、靴づくりとほぼ同時進行で進めていたようですが、それにしても・・・、早すぎる。

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特徴的なのは、この口金部分・・・。

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微妙にカーブさせているところが憎いっ!!

普通、趣味で鞄づくりをしている人は、浅草橋辺りでこの“口金”といわれるパーツを買ってくるのですが、Sさんはこの口金からご自身で作ってます。

因みにダレスの口金を作るには、

ハンドプレートベンダー.jpg

この“ハンドプレートベンダー”という特殊な道具が必要なんですが、Sさん個人所有・・。

よっぽど好きなのね・・・。

ダレスバッグ金具C.jpg

こんな感じで、少しずつカーブさせ・・・、

ダレスバッグ金具D.jpg

まさにo単位で、

ダレスバッグ金具E.jpg

型紙通りに作成・・・、なかなかの職人技です。
※因みにこの写真は私が別件で作っている口金で、Sさんの物とは異なります。

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全て手縫いを施し、なかなかの精度で作り上げました。

325_6.jpg

Sさん、次は何を作るのか愉しみです。
posted by tomo at 16:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 教室・工房