
前回も書きましたが、かなりお安い革で繊維がスカスカなので、“バイリーン”か“テキソン”を裏に貼り付け、いわゆる“張り”を出します。
ただ今回はサンプルなので一番単価の安い1mm厚の“床革”で・・・、ちょっと重くなるかな・・。
軽さを求めるなら、バイリーンの方が良さそうですね・・。

で、胴にポッケットを付け・・・、

持ち手の金具を付け、前後の胴を完成させます。

で、ファスナーを縫いつけ・・、

裏地を貼り付けていきます。
一応、底鋲も付けておきましょう・・。

底鋲には、“フジタカ”や“傘型”などがありますが、今回はシルバーの“半丸”で・・。

因みにこちらは底鋲を打ちつけるための台座・・・。
普通に硬い台の上で打ち付けると底面が変形してしまうので変形防止のための措置です。もちろん自作です。
面倒ですが、ある程度サイズが限られているので、2つ3つ作っておけば後々役に立ちます。

ここで初めて全体の構造が見えてきました・・・。
鞄の構造は、簡単にいうと“胴”と“マチ”で出来てます。
最もオーソドックスな、“前胴+背胴+通しマチ”や、
前胴と背胴をつなげた、いわゆる“通し胴+マチ”等色々ありますが、
今回は胴とマチを一体で取るという、ちょっと変則パターンです。
展開すると、ちょうど“四葉のクローバー”のような形です。
・・・分かりづらいかな・・。

まあ、なんだかんだで完成形がこちら・・。

大きさ対比で、靴と並べてみました。

ついでに教室で作業中のNさんにモデルになってもらって一枚・・。

2〜3泊のお出掛けにはこんな感じですかね・・。
それにしてもこの柄、目がチカチカする・・。
生徒さんから不評だった理由がなんとなく分かってきたかも・・・。