
ご覧のような、まだまだキレイな二つ折りになるショルダーバッグなんですが・・、

ストラップの糸が解れてしまったようです。
ただ、“糊で留めて縫い合わせればいいんでしょ”
というわけにはいきません。
このままでは、ミシンステッチが裏(このカバンでいう表側)にもステッチが出てしまうので、このまま縫うわけにはいきません。
組み立てた順番を遡るように一旦分解し、ストラップを縫い付けて、また順番どおりに組み立てる必要があります。
この、いわゆる“袋縫い”といわれるタイプのバッグ・・。
こういうタイプのバッグは、全てのパーツを組み立てて最後に前胴・背胴を内縫いし、最後に
“グリン”っとひっくり返して完成となります。
しかし、どこかにひっくり返せる隙間というか、穴というかがないとひっくり返せないので、まずはその箇所を見つけるところから始めます。
一見したところ、表向きは全て袋縫い(内縫い)状態でそういった箇所が見つかりません・・。

で内側のポケット2箇所を引っ張り出してみたところ・・・、

見つかりました。
ここだけが、唯一外縫い状態になってます。
外縫い部分については、糸を切ってもあとでそのまま同じ状態に縫い戻すことが出来ますので、ここが分解の最初の箇所ということになります。
つまりこのバッグを組み立てる一番最後のステッチがこの箇所ということです。

因みに右側のファスナー内のポケットは外縫い状態ではありませんので、左側のポケットの底が唯一の場所でした。
で、糸を解いて穴を開け、そこから全体を“グリン”っと・・・。

こんな感じです。
ストラップが出ているところが、糸を解いた箇所・・・。

見つけました。中央下部が2番目の写真のストラップの付け根部分の裏側です。

ここまできたら、先ほどの穴からミシンのアームを通して縫いつけてあげれば、表にステッチは出てきません。

で、またひっくり返したあと、最後にポケットを元通り外縫いで仕上げれば完成、ということになります。
また、いっぱい使ってあげて下さい。