形としては茶筒だが、色は真っ赤にしてしまったし・・・。
まあ、茶筒ですね・・。
前回の“あまちゃん”バッグで、ちょっとした手縫いを施しましたので、そのついでに、ということで今回はすべて手縫いで仕上げてみました。
使用する革は、1.2mm厚のヌメ革と、後は空き缶を用意します。
昨日食べた白桃の缶詰・・・。
ただ、上下の縁がせり出しているので、ボンテックス等を貼り付け、段差をなくします。

で、その缶にまずは2枚のヌメを巻きつけ、糊で留めます。※厳密には1枚ずつを2回に分けてですが・・。
底面は同革を3枚重ね合わせ、縁を糊付けします。

でもって、底面と周りを縫い付けます。
ここはいわゆる“駒合わせ縫い”という縫い方です。
靴作りではいわゆる“平縫い”といわれる縫い方で、底面と胴回りの穴の数を合わせます。
なので、このような円形の場合や曲線部を縫う時は、底面と胴回りの縫い目のピッチ(縫い幅)が異なってきてしまいます。
モカシンやローファーなど、靴の“トウ”の部分に皺があるのは、その為ですね。
しかし、この“駒合わせ縫い”は、双方ピッチは統一させ(なので穴の数は異なってきますが)、縫い進め方を工夫することでしっかりと、またキレイに固定させることができます。

フタも同様に“駒合わせ”で縫い合わせます。

上の2枚の写真からお分かりの通り、外側からは縫い目がみえますが、内側には穴は空けず、縫い目が見えないのが特徴です。
内筒が完成したところで、今度は外筒です。
同様に2枚併せたヌメ革を巻きつけ、ここは“掬い縫い”です。

裁断面をピッタリ合わせるように固定し、こちらも裏面まで針を貫通させず、革の断面をまさに“掬う”ように縫い進めていきます。
今回は5本撚りの麻糸を使ってみました。

こんな感じで・・・。
掬い縫いは靴でもよくやりますから・・・、ただ、靴よりも革は薄めなのでより細めの掬い針を慎重に進める必要がありますね・・。

でもって、完成〜!

茶筒とはいえ、お茶を入れるには染めのチョイスを間違ってしまったかも・・・。
なにいれようかな・・。