サンポーニャもどうやら南米系の楽器のよう・・・。
こちらも尺八同様、なんの情報も無いまま・・・、

この簡単なサイズ表で進めることに・・。
やっぱり、普段木型を使う“靴”を作っていると、中身がないとどうしても不安でドキドキ・・・。
各サイズを基に、内側クッションの厚みや、内縫いシロの余分を乗せて、型紙を作ってみる。

前回作った“マルタ”ケースは、依頼主さんのイラストに準じて袋状で作成しましたが、同じような形の楽器とはいえ、また同形では能が無いのと・・、
前回のものは作り手側からしてみると、色々と反省点というか、
“あ〜、ああした方がもっと良かったな〜”的な部分も多かったので、いっそ全然違う感じにしてみようかと・・。
で、楽器の形状から、ギターケースやヴァイオリンケースっぽい感じがいいかな・・、と。
ストラトヴァリウスのように楽器そのものが高級感溢れる感じになるかな・・。

前回同様、2Πr(パイアール)の計算です。
これだけ細長い形状だと、胴の周囲とマチの長さを緻密に計算しないとどうしても誤差が生じてしまいますので、ここは何度も慎重に・・・。
今回の革は、依頼主様の意向に合わせ、赤茶っぽいものをチョイス。
“高級感”重視なので、チョットお高めのタンニンなめし革、【ディナオイル絞り】で・・。

ファスナーも#5の“エクセラ”をチョイス・・。タッセルなんかも付けてみました。

持ち手はこんな感じで・・・。

折角タンニンなので、折り込みではなく“磨き”です。
時々、お店などで鞄の持ち手・結合部分の裏側なんかを無理やり覗き込んでみますと、何の処理もしてないものもありますが、今回は裏もしっかり貼りこみ、“隙の無い”仕様に・・。
なんせ“高級感”ですから・・・・。

“ガラ芯”もしっかり詰め込み、ポッコリ感を・・。

ただし本体に縫いにくいので、予め空縫いをしてから胴本体に縫い付けます。
さあ、ここからいよいよ組み立てです。

前胴、背胴、マチと、更には玉縁ちの内縫いシロをしっかりと包丁で荒らして糊付けです。
内装のシャンタンも含めると、約5mm厚・・・。

厚いな・・・。
直線部分は問題ないが、先端・小さい方のアールはΦが80mmだけど大丈夫かな・・・。
ドキドキのまま、次回へ・・。