2012年08月21日

財布作り〜其の一

今月は、底材やら木型、またタンニンの上質革等々・・、高額な仕入れが重なって、既にお財布がピーピー状態に・・・。


そういえば随分前のことですが、ある知人の前で財布を出した時、

“そんなくたびれた財布を使ってるとお金が出て行くばかりで、入ってこないぞ。”

と窘められたことをふと思い出す・・・。

ということで、次の作品は書類鞄と書いておりましたが、急遽お財布に変更〜!




ちなみに今使っている財布は一応革ですが、もうかれこれ12〜3年も使っており各所ヘロへロ状態・・。

折角なので本格的なものということで構想。


早速型紙作りへ・・。

財布作り@.jpg

札入れ2層はもちろん、小銭入れもカードもどっさり入るように、と・・・。

且つ二つ折りでポケットに仕舞えるサイズで、と・・・。

丈夫な財布にしたいので、主要パーツはタンニンのかっちりした革を、また内革も同じくタンニンで、こちらはしなやかなものをチョイス。

色は、“赤”が縁起がいいって聞いたような・・・。

ということで、茶が少し入ったワインレッドを・・・。


まずは小銭入れ部分の組み立て・・。

こういった小物は鞄以上に“漉き”が大変です。

元厚1.2mmの革ですが、内側部分は0.8mm厚の“全漉き”で取敢えず統一・・。

また各パーツが複数重なる部分では、0.4mm〜0.6mmに微妙に漉きの厚みを変える必要があり。

折れる部分は5mm幅で“段漉き”に・・・。

財布作りA.jpg

取敢えず、こんな感じで・・。


次は、カード入れ部分。

ここは三層のカード入れが重なるので、厚みを変えまた切り込みを入れて極力すっきりとさせて、と・・・。


財布作りB.jpg

使用頻度の多いカードはここに入れて、あまり使わないカードや免許証等は、その下に立体的な作りのスペースを作りそこにまとめて入れる、という構想・・。


財布作りC.jpg

カードの収まり具合もまずまず・・。


タンニンなので磨きが必要なんですが、こういった細かなパーツを組み立てていく小物類は、組み立て前に磨いておくべきところと、組み立ててミシンで縫製後に磨くところがあり、しっかり構造を頭に入れておかないといけません。


そういった部分や、先の“漉き”の技術等の部分では、鞄よりも難易度は高いですね〜。


財布作りD.jpg

なので、ある程度マニュアルがないと、初心者には少し難しいのですが、取敢えずマニュアル代わりになるよう、今回の流れを細かくまとめてみる。

キレイに清書し、要点をまとめれば、何とか生徒さんにも作ってもらえそう・・。

と、ノート作りに集中しすぎて、今回はここまで・・。
posted by tomo at 18:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 鞄・小物作り