そういえば随分前のことですが、ある知人の前で財布を出した時、
“そんなくたびれた財布を使ってるとお金が出て行くばかりで、入ってこないぞ。”
と窘められたことをふと思い出す・・・。
ということで、次の作品は書類鞄と書いておりましたが、急遽お財布に変更〜!
ちなみに今使っている財布は一応革ですが、もうかれこれ12〜3年も使っており各所ヘロへロ状態・・。
折角なので本格的なものということで構想。
早速型紙作りへ・・。

札入れ2層はもちろん、小銭入れもカードもどっさり入るように、と・・・。
且つ二つ折りでポケットに仕舞えるサイズで、と・・・。
丈夫な財布にしたいので、主要パーツはタンニンのかっちりした革を、また内革も同じくタンニンで、こちらはしなやかなものをチョイス。
色は、“赤”が縁起がいいって聞いたような・・・。
ということで、茶が少し入ったワインレッドを・・・。
まずは小銭入れ部分の組み立て・・。
こういった小物は鞄以上に“漉き”が大変です。
元厚1.2mmの革ですが、内側部分は0.8mm厚の“全漉き”で取敢えず統一・・。
また各パーツが複数重なる部分では、0.4mm〜0.6mmに微妙に漉きの厚みを変える必要があり。
折れる部分は5mm幅で“段漉き”に・・・。

取敢えず、こんな感じで・・。
次は、カード入れ部分。
ここは三層のカード入れが重なるので、厚みを変えまた切り込みを入れて極力すっきりとさせて、と・・・。

使用頻度の多いカードはここに入れて、あまり使わないカードや免許証等は、その下に立体的な作りのスペースを作りそこにまとめて入れる、という構想・・。

カードの収まり具合もまずまず・・。
タンニンなので磨きが必要なんですが、こういった細かなパーツを組み立てていく小物類は、組み立て前に磨いておくべきところと、組み立ててミシンで縫製後に磨くところがあり、しっかり構造を頭に入れておかないといけません。
そういった部分や、先の“漉き”の技術等の部分では、鞄よりも難易度は高いですね〜。

なので、ある程度マニュアルがないと、初心者には少し難しいのですが、取敢えずマニュアル代わりになるよう、今回の流れを細かくまとめてみる。
キレイに清書し、要点をまとめれば、何とか生徒さんにも作ってもらえそう・・。
と、ノート作りに集中しすぎて、今回はここまで・・。