ダレスバッグって女性にはあまりなじみが無いようですが、口金が付いてて、ガバッと開く鞄です。
昔のドラマなんかで、よく町のお医者さんが自宅に診察に来る時に持ってたりするような鞄っていうとイメージできるでしょうか・・・。
返って分かりづらいか・・・。
入れ口が大きく開き収納に便利なので、サラリーマンの短期出張用の鞄として人気ですが、最近では2〜3泊用の旅行鞄として女性用のものも出回っているようです。
まずは型紙・・。

型紙の中央においてある2本の金具によって鞄のサイズは決まります。
今回、ダレスバッグとしてはややコンパクトなサイズ感で、幅は50cm程・・。
今回も既にこの鞄の依頼主は決まっておりまして、ご自身の希望の革で作成していきます。
浅草で購入してきたという、20円/ds程のベージュ。銀面が多少起毛されておりヌバックに近い素材とでも言いましょうか・・。
汚れやすいので大変です・・。
あと、靴作り用に買ってきた革なので、厚みは1.2mm。
ダレスにするには張りが足りない・・・・。

ということで、張りを出す為に床革を貼り付け革に厚みを持たせることに・・。
これで2.7〜3mm弱になりました。

型紙にあわせ裁断・・・。
底部の四隅は、同じ革にハイシャインを塗り、光沢を持たせてみました。
しかし、約3mm厚の袋縫い、特に底部は強度を持たせる為あまり薄く漉くことはできないので4〜5mm程の革を縫い進めていかなければならずミシンが大変・・。
こういう場合は一度から縫い(糸を通さず針穴だけを開けて)をしてからでないとピッチがキレイに揃いません。

縫った後にひっくり返すのも大変・・。
因みにダレスの場合、口金の前胴部と背胴部の長さが40〜50mm程長さが異なる為、型紙も前胴と背同で異なってます。
写真のように、背胴に少したるみが出るのはその為・・。
失敗じゃないですよ。

何とか本体までは完成したところで、今日はここまで・・。
さてここからは鞄作りの生徒さんのご紹介です。
仙台からのKさん。靴歴2年目ですが、今回は簡単なポーチ作りに挑戦。

まずは入れ口のファスナーから・・。
革に合わせたファスナーと金具を選び、長さを決めていきます。

一枚100円という切れ端革を何枚も購入してきて、デザインに併せてカット・・。
配色も愉しみです。

Kさん、孔雀がお好きなようで、孔雀をモチーフにしたものを集めているとのこと。
ちゃんと孔雀に見えますよ。
今回は、孔雀の羽の穴あけに時間をとられてしまい、今日はここまで・・・。
次回完成を目指します。
さてダレスとどっちが早く完成するでしょうか。