今日から新たに開設した“鞄づくり、ときどきBLOG”・・・。
もともとあった
“靴作り”のブログに、最近あまりにも靴以外の投稿が多かったので
思い切って別枠にしてみました。実は、今はまだ準備中ですが、今後Sakai workSでは鞄のオーダー・鞄作り教室も開設していこうと考えております。
小銭入れやブックカバー等の革小物から、ポーチ類、また鞄も、クラッチ・トート・ボストン・ビジネス等、段階を踏んだカリキュラムを組んで行っていくつもりです。
革小物に興味のある方は、今後たまに覗いて頂ければ幸いです。
第一号となる今日は、トートバッグ作りをご紹介。

まずは、型紙を作成。
今回のトートの場合はご覧の2枚のみ。
ただ、デザイン的に胴のセンターにきっちりとしたステッチを入れたいので、型紙の半分づつで裁断。底部と合わせ計5枚のパーツになります。
因みに今回使用する革は、マットな感じの
リスシオ(チョコ)の1.5mmと、底には
Mボックスの黒で2.0mm・・。
このリスシオ(Liscio)、イタリアのタンナーの革で『なめらか』という意味だそうです。
100%ピュアな牛脚油というオイルを使っており表面はとてもスムースな仕上がり・・・。
自然本来の“味”をいかす為、牛が生きていた時の傷や血筋等が多少残っていますが、使えば使うほど艶と風合いが出てくるとても上質な革です。
またMボックスも同じタンナーで作られた革で、こちらは対照的にシュリンク加工(表面にシボを出す工法)のもの。
この革を使った鞄であれば、最低でも4〜5万はするはず・・。
それをミシンで縫い合わせるとこんな感じ・・・。

胴のセンターはこんな感じになりました。
ここからは持ち手の各パーツです。
今回、持ち手を留めるカシメを見せないデザインで・・・。

胴と同じ革で、四角形パーツの角を落として・・、

コバを磨いて、念をいれ・・・、

いきなり飛びますが、こんな感じに仕上がりました。

底部には、しっかり心材を入れ、丸鋲5点留めで補強です。
ここからは内袋づくり・・。
先日購入したシャンタン(抹茶色)をチョイス。チョコ(色)との相性もよさそう・・。
シャンタン(山東絹)は、ブラウス等婦人服でよく使われており外観に趣のある生地です。

内側収納ポケットには革を巻いて補強。
@-phon用とチョットした小物用で2口

反対側には、大き目のファスナーポッケでたっぷり収納です。

で、見付けといわれる革と内袋を縫いつけ、更に鞄本体とも縫い合わせます。
ここは外からも見えるステッチなので、ずれたりしないようしっかりとクリップ等で留めて慎重に縫製していきます。

その後入れ口をしっかり磨きます。

今回は内ポケットだけでなく、見付けにもファスナーを付け、より安全性を確保しました。

またもう一枚、ファスナーを閉じた状態でもすぐに取り出せるような収納スペースもつけてみました。

コンパクトなサイズながらたっぷり収容。手で持っても長すぎず、肩から下げても短すぎず・・・。
こういったトートがずっと欲しかった・・。